時の雫 By koichi dozen

 

「やり残したことがないよう、

感謝の気持ちを込め、

素晴らしい奈良の四季を伝えたい」。

 

がんと闘いながら、

奈良の風景を撮影している

映像作家、保山(ほざん)耕一さん(54)

空や光、風、花を一編の詩のように

表した作品は450本に達し、

県立図書情報館(奈良市)で

今月から常設上映も始まった。

  

フリーカメラマンとして

「THE世界遺産」や「情熱大陸」と

いった人気番組の制作に携わっていたが、

手術を受けた後も、治療は続き、

仕事を継続できなくなった。

 

 「社会とのつながりを失い、

生きている実感がなかった」。

極限の精神状態に陥る中でふと浮かんだのは、

駆け出しの頃から紀行番組の

撮影でたびたび巡り、

季節の変化が繊細な奈良の風景だった。

リハビリも兼ねて県内各地を歩き、

動画を撮るようになった。

 

 自然が美しく、神秘的な春日大社(奈良市)周辺で

撮影している間は、

病気のつらさを忘れた。

 

会員制交流サイト(SNS)で

作品を発信すると反響があり、

3年ほど前からは動画投稿サイト「 YouTube 」に、

「奈良、時の雫(しずく)」のタイトルで公開を始めた。

 

YouTube [ koichi hozan ]